下川裕治・室橋裕和 編著  2018年 講談社現代新書

はじめに」から抜粋
ツアーに疲れた人へ
旅、といったとき、あなたは何を連想するだろうか。
古代の遺跡や博物館などの、名所・旧跡だろうか。それとも、おしゃれなレストランや、豪華なホテルだろうか。
それらをくまなく回ってみるのも、もちろん楽しいものだ。実際、日本人が参加するツアーも、その大半は「観光地・レストラン・ホテル(そして土産物屋)」を結ぶ形で、パッケージされている。こうしたスタイルの旅行が王道であり、旅行会社にしても確かな需要が見込めるのだろう。
「ツアーは詰め込めば詰め込むほど、売れる」
ある大手旅行会社の幹部は、私にそう語った。ツアーは商品としての旅であるい以上、どうしても、最大公約数的な内容を盛り込む必要がある。有名な史跡やショップ、ホテルをどれだけたくさん巡れるかが勝負になってくるのだ。
しかし―。その慌ただしさの中では、土地の人々の営みに目を留める余裕は持ちづらいのではないか。
それに―。ツアーには、抜け落ちているものがたくさんあるように思う。
それは、「自分の足で、思うがままに、興味のままに歩くこと」。

第1部 極上の「海外ひとり旅」15選
 第1章 アジアの美食を求めて
 第2章 アジアの歴史を訪ねて
 第3章 「通」もうなる旅路
 第4章 ヨーロッパの歴史を訪ねて
 第5章 ヨーロッパに酔いしれる
第2部 失敗しない「おとなの旅行術」100


※旅行に行きたいと思っているうちに、私のお盆休み(夏休み)は終わってしまった。
 せめて本を読んで旅行気分を味わいたい。