『オケ老人!』 荒木 源 (小学館文庫)
出張の際に、電車の中で読むために、駅の近くの書店で購入。
人を食ったようなちょっとふざけたタイトルが目に留まった。
電車の中で気軽に読むには、仕事関係の本よりもこの手の小説が良い。
ストーリーに集中している間に、あっという間に目的地に到着する。
地方都市のアマチュアオーケストラをめぐる娯楽小説だ。
年寄りばかりのオーケストラ、それとは全く反対のエリート志向のオーケストラ。
エリート・オーケストラに憧れながらも老人オーケストラを指揮することになった若者が主人公。
音楽の解釈、演奏表現の描写、曲の仕上げ方、オーケストラの方向性、オケの中の人間関係、老人の人生経験、プロの指揮者から見たアマチュアの音楽など、いろいろな視点から面白く描かれている。
アマチュアで音楽を楽しむ人は、同感する部分がたくさんあると思う。
私も、週末は地域の吹奏楽団でサックスを吹くが、「あるある、わかるわかる」とうなずける。
映画にもなる(なっている?)らしい。
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