このアンテナを上げてから、DXの運用スタイルが完全にマルチバンド型になっている。
というよりも、そもそもマルチバンドで運用するためにこのアンテナを上げたと言う方が正しい。

最近のコンディションでは、一つのバンドで「一点集中・全面展開」と言うわけにはなかなかいかない。
あえて一つのバンドをあげるとすれば、7MHzか?
しかし、7MHzで「一点集中・全面展開」するには、かなり大掛かりなアンテナとパワーが必要な気もする。

モノバンド型では、聞こえようが聞こえまいがそのバンドにじっくりと腰をすえて取り組むことになる。それに対して、マルチバンド型では、とにかく聞こえるバンドを見つけてQRVすることになる。

以前の私は、モノバンド型だった。80年代後半から90年代前半にかけて、21MHzがメインだった。アンテナは、14MHzと21MHzのデュアルバンダーを使っていたので、14MHzにも出たが、21と14以外は全く出ようとしなかった。

しかし、転勤で社宅住まいになったため、HFの八木アンテナが使えず、GPで出ざるをえなくなった。
それから10年ほどは、GPとワイヤーダイポールでマルチバンド型に転向した。

マルチバンドで運用してみると、どこかのバンドがダメでも、必ずほかのどこかのバンドが聞こえているということがよくある。たとえGPアンテナでも、マルチバンドのメリットを生かせば、結構楽しめることがわかった。

今のアンテナ(ナガラT59GX-3040)は、7MHzから28MHzまでの7バンド対応だ。
一本の同軸で、何も切り替えることなく7つのバンドに出ることができる。
しかもソリッドステートの無線機、リニアを使えば、まるで7MHzから28MHzを1つのバンドのように行ったり来たりが可能だ。小回りがよく効く。

マルチバンダーのメリットを最大限に生かした運用を心がけて、DXを楽しみたい。